9月17日(日)
駐車場に車を停めると、大深温泉の管理棟(?)が見える。
そこで入浴料(\450・・・HPでは\400であったが値上げしたようだ)を払い、半券をもらう。
温泉は管理棟より奥の方にある。
管理棟を出て歩くと、すぐに「内湯」が見えてきた。
ちなみにこの大深温泉は、「内湯」1箇所と「オンドルー小屋」しかない。
「オンドルー小屋」とは 韓国式の床暖房の小屋のことなので、温泉は「内湯」一つしかないのだ。
「内湯」はロッジ風の建物で、男湯と女湯が真ん中で仕切られている。
よくある温泉の建物の構造である。
この「内湯」に入る前に、この温泉で密かに有名な「オンドルー小屋」を見る事にする。
「内湯」を通り過ぎるとトイレの建物があり、その手前を左折すると「オンドルー小屋」があった。
「オンドルー小屋」は宿泊棟も兼ねられている様で、「オンドルー小屋」の前には炊事小屋がある。
炊事と言っても、水と包丁を使える位の非常に簡素なものである。(たしか火の気は無かった)
当の「オンドルー小屋」は二棟あり、片方が男性用・もう片方が女性用である。
しかしだいたいは皆さん家族で来ているので、結構オープンである。
覗いてみたのはむろん男性棟だが、連休だけに結構混んでいる。
まずは引き返して「内湯」入る事にした。
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管理棟。左手前が駐車場。 |
「内湯」の建物。右奥がトイレの建物。 |
「オンドルー小屋」 |
さて 「内湯」の扉を開け脱衣所で服を脱ぐ。
風呂場に入ると、木で出来た簡素な湯船がひとつあるだけである。
湯船に客が一人浸かっていて、もう一人(爺さん)が湯船の外で横になって寝ている。
真ん中にある正方形の湯船には筧から温泉が掛け流し状態。
その隣には沢水がバルブから掛け流し状態。
無粋な水道の蛇口の洗い場は無くて、四方八方を木で囲まれている。
とても優しい空間である。
まあ、天然の掛け流しの湯では金属は腐食しやすい為でもあるが ・・・
ここは珍しく「お客様が好みでお湯の温度を調節してください」という仕組みになっており、
温泉の筧にレンガを置いて湯の出を悪くしたり、沢水の蛇口のノブを回して冷水の量を調節できる。
ちなみにお湯は濃い銀色、硫黄の匂いが微かにする。
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内湯。この爺さんずっと気持ち良さそうに寝ていました。 |
入ってみると特別に刺激があるわけでない ・・・ しかしパワーを感じる。
特別に酸性とかでは無さそうだ ・・・ 舐めてみても酸っぱくない。
ただ事前に調べたHPでは「湯質は酸性緑礬泉(銅やアルミニウムの含んだ湯 参照)で85度(他のHPでは95度とも・・・)」と書かれていたような気がしたので、やはりこの舐めて酸っぱくないという判定方法はかなり危ういもののような気がする ・・・
それが通用するのは「玉川温泉」等の強酸性の湯だけか ・・・ ^^:
お湯が温かったので他の入浴客(と言っても湯船にはひとり)に断って筧の湯量を調節しているレンガをどける。
話をしてみると、この人も『温いな〜』と思っていたらしい。
岩手県の盛岡から来た人だったので、「やっぱり盛岡から3時間位も掛かりますか?」と尋ねたところ、
「いえ、国道4号線から来れますので1時間くらいです」との事。
そう言えば、アスピーテラインは岩手の東北自動車道の「松尾八幡平インター」方面へ抜けている。
ちなみに「松尾八幡平インター」と言えば、盛岡方面からの「安比スキー場」への降り口でもある。
『そうか、たった1時間で来れるのか。 盛岡って良い所にあるの〜 ^^』・・・と、羨ましかった。
それにしてもとても温まり易いお湯だったので、すぐに茹で上がってしまった。
一緒に入っていた人と共に風呂から上がる。
一旦車へ戻って、車からタオルケットを持ってくる。
「オンドルー小屋」で一休みするために家から持って来たのである。
しかしいざ「オンドルー小屋」へ入ってみると、連休のため人で一杯である。
ほとんどの人が すやすやと寝ている。
人の居ないところでも荷物が置いてあったりするので、なんか場所を取りづらい。
寝ている人には声を掛けられないので、その傍にも行きづらい。
結局、一回外に出て周辺をウロウロする ^^;
ちなみにこの「オンドルー小屋」・・・千石は無料だと思っていました。
帰ってからサイトで知りましたが、別料金が必要の模様 (風呂込みで2時間750円)。
事前に調べたウェブでは何も書かれてなかったので無料と勘違いしていました
m(._.)m ゴメン (後日談)
標高が高いので気温も低めである。
そこで意を決して「オンドルー小屋」に再び突入。
すると一番奥の隅っこに あまり荷物の無い空間を発見。
近くには人も居ない。
隅っこに横たわってタオルケットを被って少々寝る事にした。
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「オンドルー小屋」内部。温泉の蒸気を利用している。 |
床下は温泉の蒸気が通っているので、ほのかに暖かい。
外でウロウロしてちょっと冷めた身体には『もうちょっと暖かくても良いかな?』と最初は思った。
だから千石はタオルケットを上に掛けたのであるが、他の人たちは誰も上に何も掛けていない(むしろ下に敷物を敷いている)。
床暖で身体が温まると、何も掛けなくていいのだろう・・・と思いつつも、『う〜ん、本当にそこまで温まるのかな?』等と最初は思っていた。
しかし時間が経つと ・・・ 身体が暑いのである。
オンドルー効果で、もうタオルケットは上に掛けていられない。
・・・ 逆に 床からの熱を遮る為に、身体の下に敷いてしまった位である。
要するに他の皆さんと同じ状態になった訳である
オンドルーの床暖効果は思ったより絶大。
最初は温いなと思っても、長期的にはかなりの熱量を提供してくれる。
結果的には、身体が温まって血液の循環が良くなる事は必至。
・・・ つまりは温泉に入っているのと何ら変わらないのである。
『岩盤浴』と同じように、『オンドルー浴』と考えてほしい。
とあるHPに『夏場にはこのオンドルー小屋はつらい』と書かれていたが
・・・ もっともである。
ところで、此処は湯治棟も兼ねている(一泊素泊まり\1,950の模様)。
炊事小屋に火の気が無いので、皆さんここにコールマン等のキャンピングコンロを持ち込んだりしている。(有料貸し出しあり)
それで湯を沸かして、一番人気のカップラーメンなどを食している。
「医食同源」なので手の込んだ料理を作りたいところであるが、此処の設備ではちょっと無理。
最高の湯治施設はあるが、食堂も完備された炊事施設も無いので、栄養のある物を求めるならば他の場所で求めなければならないようである。
30分程(?)オンドルー小屋で身体を休めた千石は、『時間があったら、ここで寝ていきたいよ
・・・ 』と思いつつも、再び「内湯」に入って帰る事にした。
内湯に入ると、さっきの爺さんがまだ気持ち良さそうに横たわっている。
時々動くので、逝ってしまっている事はなさそうだ ^^:
オンドルー小屋で身体が温まっていたので、すぐに茹で上がってしまった。
『う〜ん、エネルギーが蓄積された湯(温まり易い湯)だよ ・・・ 』 と思いながら、早々と湯船から退散。
管理棟の前の蛇口から沢水を汲んで、帰途へ向かう事にした。
余談:その1
「大深の水」と「茶立ての清水」と飲み比べてみた。
「大深の水」も基本的には「茶立ての清水」と同じである ・・・ 両者沢水であろう。軟水で甘みがある。
しかし水の丸み(舌にひろがる感じ)と甘味は圧倒的に「茶立ての清水」が上である。
「茶立ての清水」を薄めたのが「大深の水」と言ってよいかも???
だからと言って「茶立ての清水」が必ずしも良いとは言えないかもしれない ・・・
「大深の沢水」は、その分キレを感じる。
まあ どちらも美味しいので、後は好みの問題か ・・・ ?
『珈琲やお茶を入れるには、「茶立ての清水」が良さそうだが ・・・』と思いつつも、
今回はまだそれ程寒くないので、冷水の飲み比べに終わってしまった。
余談:その2
とても良いお風呂である。
皆さんが(HPで)5つ星を付けるはずである。
しかし、お風呂が一種類しかないのが残念である。
露天風呂とかがあったら良かったのに ・・・
それを考えると、「オンドルー小屋」がメインなのかもしれない。
しかし「オンドルー小屋」は暑い夏場は向かないので、春か秋がベスト。
場所柄(豪雪地帯) 早春と晩秋は営業していないので、あらかじめ営業期間の確認が必要である。
千石撮影(八幡平山頂付近 『大深沢展望台』 より)
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