千石の独り言温泉の部屋ニュースカイ


みちのく秘湯シリーズ その3・・・ 水沢温泉郷〜田沢湖高原温泉郷   第4回 「ホテル ニュースカイ」
 


5月15日()

 

  さて黒鯛のノッコミ(産卵前の荒食い)も盛りだが、天気は雨。
そこで水沢温泉の「ホテルニュースカイ」の温泉に行く事にした。
この温泉は10年以上前に職場の人とアフタースキーで入った以来である。

水沢温泉は田沢湖スキー場の所である

  午前9時半、自宅を車で出発。
途中、西木村「村っこ物産館」
(上記地図の『潟尻』付近)で山菜とおにぎりを買ったり、田沢湖の辰子姫の像を見たりした。
雨は降っていたが新緑の山々には不思議と心が躍り、芳しい空気は気持ちが良かった。

おにぎり・・・米が旨い上に
甘い味噌を付けて焼いてある
田沢湖の辰子像

  そんな事で「ホテルニュースカイ」に着いたのは、正午前。
ちなみに「ホテルニュースカイ」は非常に小規模のリゾートホテル ・・・ しょぼい ^^:
田沢湖スキー場のまん前にあるので冬場は賑わうが、それ以外は閑散としている。

  しかし水沢温泉郷にあるだけあって、”掛け流し”の本格的温泉である。
しかも硫黄分が凄いので、翌日に『硫黄臭い〜!』と言われる程に。

名前だけ有名で温泉成分がほとんど入っていないハリボテ温泉とは訳が違う。

  しかし泉質は凄いのに、『何でこんなにマイナーなのだろう?』と思ってしまう程知られていない。
すぐ近くの乳頭温泉郷はかなり知名度があるのに ・・・

  その違いは開発されているかいないかの違いかもしれない。
ここは、開発されているのである ・・・ 秘湯ではない。
つまり、つまらないありふれた存在になっているのである。

  まあ 客が少ない分のんびり出来るので、穴場的な場所ではある。

 

  フロントで入浴料(\500)を払い、エレベータで地下1階へ。
ホテルの裏が斜面になっているため、フロントのある1階より低い所に風呂があるのだ。

 

  脱衣所に入ると広くないが小奇麗である。
入浴客は一人しか入っていない。
風呂場を覗くと、その一人も洗い場で身体を洗って間もなく帰りそうである。
内湯に湯船が一つ 露天風呂に湯船が一つ ・・・というシンプルな構造である。

  そこで服を脱ぐとデジカメと一緒に風呂場へGO。
すかさず内湯の画像を確保すると、そのまま露天風呂へ。
誰もいない露天風呂でのんびり湯船を占領しつつ、画像を撮りまくった

非常に小規模なリゾートホテル「ニュースカイ」 内湯 岩の存在を意識した露天風呂

  ここのお湯は水沢温泉特有の南国の海を思わせる水色のお湯なのだが、細かい”湯の花”がすごく混じっている。
特に底には薄っすら湯の花が堆積している。
だからちょっとお湯をかき混ぜると水色と言うより”湯の花”の白い色になる。

  湯の質は、この辺特有の硫黄泉。phは中性付近。ちょっと舐めてみると非常に複雑な味がする・・・いかにも地球の息吹を感じさせる味である。

  のんびり湯に入っていると、突然雨が降ってきた。
湯船の表面が雨に叩きつけられて、踊る。
その表情が非常に新鮮に感じられたりする。

  雨に降られても温泉に入っているので、全然冷たくない。
逆に
『あ〜、こんな世界もあるんだ〜』と不思議に感心したりする。
雨はすぐにやんだ。

  露天風呂を充分に楽しんで、洗い場へと行く。
シャワーと各種シャンプーを備えた、ありきたりな造りである。

  身体を洗い終えると、内湯へ浸かる。
内湯はタイル張りで、底にうっすらと湯の花が溜まっている。
よく見ると浴室内はどこもかしこもタイル張りである。
風呂場だから当たり前だろ・・・と言われるかもしれないが、乳頭温泉郷では昔ながらの木で出来た風呂があった。
四方八方を全て木に囲まれながら入る湯船は新鮮で心地良いものであった。
ただ気をつけないと滑るけどね・・・

 
  内湯は外気に晒されていないので湯の温度が露天風呂より高い(正確には露天風呂の温度が低く、内湯は普通の温度)。
温泉なので、すぐにあたたまってしまう。
ただし、内湯は閉鎖空間なので空気に温泉成分が充満している。
なんか肺からも温泉成分を吸って元気になりそうな感じがする。

  しかし、その分すぐにのぼせるので、再び露天風呂へ。
『やっぱり露天風呂は、すがすがしい空気を吸いながら入れるのでええのぉ〜』
などと思いつつ、ポケ〜と露天風呂を堪能する。

  さて、そろそろ風呂から上がって昼食を食う事にする。
いつものように車で帰る途中に角館で蕎麦でも食おうか・・・

  午後1:39頃、角館に到着。
今日は「菊蔵そば」(『露天風呂水沢温泉その3』参照)で十割蕎麦でも食ってみたいものだ。

  店に入るとまだ混んでいる。
少々待って席へと着く。

  残念ながら十割蕎麦(1日20食限定)は売れ切れてしまっていた。
「板そば」(ざる蕎麦)は前回食べたので、「おろし納豆蕎麦」
(950円)を注文。
大根おろしは、からみ大根(本場鹿角市八幡平松館産・・・非常に辛い)である。

おろし納豆蕎麦

  「おろし納豆蕎麦」がきた。
納豆とからみ大根のおろしを蕎麦の器に入れて、そばつゆをかける ・・・ 要するにぶっかけである。
そしてマゼマゼして食ってみると ・・・ 旨い。  絶品である。

  納豆の旨味とからみ大根の辛さが絶妙である。
ただでさえ喉越しの良い蕎麦が、納豆でツルツルと胃へ落ちていくので、あっという間に完食してしまった。

  さらに絶品の蕎麦湯で〆ると非常に満足である。
 

  さて、これで水沢温泉のめぼしい日帰り湯は入ってしまった事になる。
まだ若干マイナーな所はあるが、どうしようかな?
まあ、ぼちぼち考えてみよう ・・・

 
END
 


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