11月4日(日)
さて今日は太平山(秋田市にある霊峰)登山をする予定であったが、前日夜に雨が降ってしまって中止である。
雨が降った後は、ぬかるんで歩きづらいもんね。
・・・と言う事で、急遽温泉に入る事にする。
今回はあまり遠くに行きたくなかったので、仙北市にある「夏瀬温泉」に決定。
ここは「都忘れ」という旅館があるだけだが、この旅館は今年2月21日(水)フジテレビ「ザ・ベストハウス123」究極の穴場温泉宿BEST1位として紹介されている。
ちなみに乳頭温泉郷の「妙の湯」が経営している。
「妙の湯」の社長はやり手の女性で、つい最近も田沢湖畔のJRのホテルを買っている。
女性ならではの気配りの行き届いた感性ある温泉空間を展開している。
朝9時半頃に家を出発。
快調に車を飛ばす。
午前11時過ぎ、角館に寄って一足早い昼食をとる。
「菊蔵そば」で一日20食限定の北浦板蕎麦(十割蕎麦)を頼む。
店の若いネェちゃんが美人で愛想が良い。
しかし出てきた蕎麦はイマイチだ。
ここは二八そばの方が良いかもしれない。
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菊蔵そば |
十割蕎麦 ・・・ 期待はずれ |
気を取り直して、夏瀬温泉に向かう。
国道46号線から夏瀬温泉に向かう道は狭い。
対向車とすれ違うには場所を選ばないといけない。
そんな道を5kmも走らないといけない。
しかも未舗装である ・・・ 昨日に雨が降ったので車が泥で汚れてしまった。
しかし神代ダム湖まで来ると景色は絶景に変わる。
紅葉の盛りを過ぎたばかりで、時折強めの風が吹けば枯れ葉が雨のように上から舞い降りてきた。
それがドラマチックである。
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夏瀬温泉への道は狭い |
しかし湖まで来ると紅葉の景色が素晴らしい |
12:10 夏瀬温泉「都わすれ」へ到着。
ちなみに此処は「抱返り渓谷」という景勝地の遊歩道の終点でもあるんだよね。
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夏瀬温泉「都わすれ」 |
とりあえず温泉はあとにして「抱返り渓谷」へと足を向ける。
夏瀬橋という吊り橋を渡る。
玉川独特のエメラルドグリーンの水の色が美しい。
橋を渡り「抱返り渓谷」の散歩道を歩いてみようかと思ったら、落石のため通行止めとなっていた。
しょうがないので引き返す。
夏瀬温泉「都わすれ」へと向かう。
「都わすれ」は「妙の湯」経営だけあって、さすがに洒落た建物である。
ここは接客の質を下げないために8部屋しか無い。
各部屋には露天風呂がついている。
勿論、宿泊料金は凄く高い ・・・ 千石のような貧乏人が泊まるには「清水の舞台から飛び降りる」ような覚悟がいる。
しかし風呂に入るだけなら、500円で済むのである。
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「都わすれ」 |
「都わすれ」玄関 |
「都わすれ」のホームページ http://www.taenoyu.com/natuse-top.html
さて、正面入り口から入ると広いロビーがある。
とても雰囲気が良い ・・・ くつろげそうだ。
ロビーのカウンターのネェちゃんに「日帰り風呂に入りたいのですが・・・」と告げると、親切に風呂の場所を教えてくれた。
いかにも接客の教育を正式に受けた感じで、洗練されていて人当たりが良い。
このネェちゃん・・・かなりの美人である。
今日は美人に縁のある良い日である。
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共同浴場「桃源の湯」入り口
自販機にも気配りがなされている |
男湯入り口
方言を敢えて使って田舎の雰囲気を伝えている |
廊下を進み別棟の共同湯「桃源の湯」へ。
清潔で木の温もりを意識させる脱衣所で服を脱いで、湯船へ。
中は内湯が2つというシンプルな構造。
ひとつは熱い方で、もうひとつはぬるい方だ。
勿論掛け流しである。
全体的に自然の雰囲気を壊さないように木がふんだんと使われている。
床も壁も天井も湯船の中でさえ、木が出来ているのだ。
露天風呂は無いが、その代わりに窓を広くとっているので 開放感がある。
ガラス越しに木々が見えるのだ。
さすが女社長、こんな山の中まで客が何を求めて来ているのか分かっている。
さらには 自然を求めながらも、手付かずの自然には身を投じられない人間というものを知っている。
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入浴客がいたので撮影できませんでした。 「都わすれ」のHPより借用。 |
さて湯船に入ってみる。
ほぼ透明で,とても優しい感じの湯だ。
お湯の臭いもほとんどしない。
舐めてみても、ほとんど無味に近い。
たしか この温泉は秋田県では玉川温泉に次いで2番目に成分が濃い温泉であるが、それを全く感じさせない。
むしろ、まろやかで あっさりしていて、温泉に入っている事忘れそうである。
湯が軽く感じられるのだ ・・・ こんな温泉は初めてだ。
素晴らしい。
それにしても木の香りが甘い!
これは檜であろうか? すごく良い匂いがする ・・・ 市販の香水なんて野暮に感じるくらいに。
ああっ、木の成分が身体に染み込んでくるよ ・・・
温泉に入りながら森林浴をしているような気分になる。
お湯から上がって、洗い場へ行く。
洗い場の雰囲気にも気を使っている。
銅製の桶、木の香りとマッチするシャンプー類、木々を使ったやさしい感じの壁、隣との仕切り。
身体を洗い終わり、再び湯船に入ろうとするが、入浴客が多くて湯船に入れない。
しばらく椅子に腰掛けて待たねばならなかった。
脱衣所で服を着て、ロビーに向かった。
途中でなんか椅子を置いている空間があった。
なんだろう?と思って覗いてみると、マッサージチェアーであった。
しかもグレードの高いやつだ ・・・ 足・ふくらはぎ・腕のエアマッサージ機能まである。
マッサージ好き(=爺)の千石は 硬貨を入れようと思ったが、無料であった
・・・ ラッキー。
しばしマッサージでくつろぐ。
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お洒落な空間にそれはあった |
ああっ、いい気持ちだぜ! ・・・ しまった、顎が弛んでおる ^^: |
しかし「妙の湯」らしい雰囲気の良い空間であった。
風呂は木の甘い成分の香りと やさしく包んでくれる泉質は、素晴らしい。
・・・ 満足であった。
夏瀬温泉からの狭い山道も、傾きかけた陽の光が秋の彩りを鮮やかに照らす。
舞い散る枯葉の中に車を走らせるのも一興だな・・・と思う千石であった。
END